シートベルトのハナシ
後席のシートベルト着用ですが、明日から義務化になりますから皆様忘れないようにご注意愚下さい。今回は良い機会でもありますので、シートベルトに関するコトを少しばかり。
シートベルト未装着時のリスク
前席に乗るカタのシートベルト装着率は比較的高くなっているかと思いますが、後席のソレは依然低い状態であるように思います。そんな訳で後部座席に乗っている時にはシートベルトをしていないカタも多いかもしれませんので、その危険性なんかをこの際知って頂けたらと思います。
安全に対する意識
シートベルトをする目的は言うまでもなく自分の命を守るタメで、体を拘束するコトによって得られる効果は前席同様に存在します。同じ車に乗っている訳ですから、後席に乗っていても受けるダメージは前席に対してそう変わるモノではないと考えるのが自然ですが、後席に乗ると何となく前席よりも安全な印象を持ち、シートベルトが無くても大丈夫だろうと感じるカタもいらっしゃるかと思います。
JAFのコチラにある後部座席シートベルト着用率のページの最後にある「後部座席でシートベルトを着用しない理由は?」というユーザーへの調査結果を見ると、
1位:前席と比べ装着しづらい
2位:装着すると窮屈だから
3位:シートベルトをするのが面倒だから
4位:違反点数がつかないから
5位:事故からの危険性が低い
6位:周りの人がしていない
7位:運転者を信用せぬようで失礼
8位:後席のベルトを知らなかった
っといった結果になっております。
1位から4位に挙げられている理由はシートベルトをしていないコトで事故にあった際にどんな結果が待っているのか知らないからこそ、そのようなコトを「理由」として挙げるコトが出来るのだと感じさせます。また5位に危険性が低いと感じているコトによる理由があがっていますが、前席のようにステアリングやフロントガラスが無く、目の前にあるのは「柔らかそうな」シートだと言うのがその理由なのかとおもいます。
6位、7位についてはある面で日本人的だと感じますが、しかし1位から4位の結果同様に事故にあった際にその代償を自分の体で払わなければならないコトに対する配慮が欠けているのを忘れてはなりません。
何故シートベルトが必要なのか
シートベルトをするのは上でも書いた通り自分の命を守るタメな訳ですが、具体的には、
■体を拘束しておく
■それによって各部への接触を避ける
■また同時にクルマの外へ放り出されるのを防ぐ
っと言った感じのコトがあると思います。各部への接触を避けるというのはハンドルその他に頭部や胸部を強打するコトによって致命傷を負うのを避けるのがわかり易い例だと思います。クルマの外へ放り出されないようにすると言うのは、フロントウインドウを突き破ってどこかに飛んで行ってしまうコトで、その先で体を強打(時速数十キロで空中を飛んで行って無事に着地できる可能性は低いですよね)、もしくは他のクルマに轢かれてしまうと言う危険性がありますので、ソレを避けるというコトです。
※シートベルトにはエアバックを効果的に機能させる目的もあります。
後席の場合
後席においてもシートベルトの役割は前席同様で、体を拘束しておくコトによるメリットも同様にあります。
例えば各部への接触と言う面では、フロントシートの金属製フレームや、その他各ピラー、ルーフ等へ強打してしまう危険性がありますから、前席よりも体をどこかにぶつけて致命傷を負う危険が低いと考えない方が身のためです。
車外への放出と言う面では、事故形態によってはサイドウインドーから、サンルーフから、あるいは前席を飛び越えたり、前席の間を抜けてフロントウインドーを突き破ってしまう危険性がありますし、実際にそのような事故が起こっているようですから、コレも前席同様なのがわかると思います。
後席ならではの理由もある
後席では他にもシートベルトをしておく必要性が存在します。
例えばある程度の速度で走行中に前面衝突した際、乗員の体には体重の数十倍もの荷重(時速55キロからの前面衝突で40Gとかだったような)がかかるといわれますから、仮に体重60キロの人に40Gかかるとするとその荷重は2.4トンにもなります。
衝突の際、後部座席の人がシートベルトをしていなかった場合、体が前方に飛び出していけば上に書いた体が受けるのに近い力でフロントシートを押し出すコトになり、前席の人をフロントシートとハンドルやダッシュボートの間に挟み込んだり、あるいは物凄い力でぶん殴る事態となります。
その結果として、後席でシートベルトをしていなかった人自身はモチロン、フロントシートに居る人の死傷率を高めてしまう結果に繋がります。コレは下記の交通事故分析センターのデータを見るとよくわかります。
後席シートベルト
~後席乗員のシートベルト非着用が前席乗員に及ぼす影響~
1.2 前席乗員傷害の分析結果
【表1 後席乗員のベルト着用有無と運転者の傷害】より一部抜粋
事故
台数運転者 死亡
重傷率死亡 重傷 軽傷 前面
衝突運転者
着用後席
着用4797 3 68 2336 1.48 後席
非着用18610 69 493 8347 3.02
上のデータは、運転者がシートベルトを着用していた際の、後席乗員のシートベルトの着用有無による死傷率の違いを示したモノで、後席の人がシートベルトをしていなかった際の運転者の死亡率は、後席の人がシートベルトをしていた時の、なんと23倍にもなります。死傷率全体で見ても約2倍の確率で運転者に対するリスクが増えているコトから見ても、後席の人がシートベルトを着用するコトの重要性がわかるかと思います。
蛇足ながら付け加えると、こうした同乗者が別の同乗者を攻撃してしまう危険性は前後方向以外に左右方向にも起こりうるコトですから、その意味でもシートベルトによる拘束効果が重要となる訳です。
シートベルト着用の有無による衝突時の乗員が示す挙動の違いについては、JAFのコチラのページにある動画を見てみて下さい。
妊婦さんも車内に留まる事が大切
シートベルトが腹部近くを通る関係で、妊婦さんの場合は衝突時の胎児に対する影響を懸念するコトなどからシートベルトの着用を避けるカタもいらっしゃるかと思います。
胎児への影響は無いと言えないのが現状
現在主流の3点式シートベルトは妊娠時の事を考慮して作られてはおらず、妊婦さんと胎児がベルトをしている状態で衝突した際のシミュレーションなどに関しても、今現在デジタルの人体モデルデータなどによって衝突時の影響やメカニズムを解析している段階であったと思います。
その為、単純に胎児への影響という面においてはシートベルトをしていた方が良いのか悪いのかは不明な面があったり、事故の形態によっては胎児への影響があるとも言えるのが現状です。
妊婦さんの生命確保が大切と言う考え方
しかしながら、大切なのは上にも挙げたシートベルトの機能や目的に、車外への放出を防ぐコトが含まれているという部分です。つまり、衝突時にシートベルトが胎児を圧迫するコトを恐れシートベルトをしていなかった場合、腹部の圧迫は無いかも知れない反面、車外へ放出されてしまい妊婦さん自身が生命を落としてしまう危険があるというコトです。
そのため、現状では妊婦さんが助からなければ胎児も助からないと言う考え方などから、妊婦さんであってもシートベルトを着用した方が良いとする考え方がトレンドとなっています。
とは言え妊婦さんがシートベルトをする際には注意すべきポイントもありますので、妊婦のシートベルト着用を推進する会などをご一読頂けたらと思います。
クルマ好きだからこそ、シートベルトを
このブログを見て下さるのはクルマの好きなカタが多いと思っておりますが、クルマ好きであればこそクルマに乗る際には周囲の人の安全を気遣って欲しいと願います。





